展覧会 次回展覧会 これまでの展覧会 [終了] 平成13年度企画展 館蔵 茶書の歴史Ⅱ 2001年9月3日(月)-2001年11月28日(水) 休館日/土曜(但し第四土曜日を除く)、日曜、祝日 開館時間/午前10時〜午後1時、午後2時〜午後4時30分(入館は4時まで) 入館料/300円 会場/齋田記念館 展示室 茶にとって「無用の用」といわれる文献資料「茶書」にスポットを当て、館蔵品によりその歴史を通覧するシリーズのパートⅡでは、利休以後をお送り致します。 千利休(1522-1591)の没後、関ヶ原の戦い(1600)の後は、国有文化の高揚期である元禄時代(1688-1703)に向けて徐々に町人社会が成立していき、茶湯を楽しむことができる精神的にも生活的にもゆとりのある人々が増加して行きます。これに伴い、茶書も爆発的に流行しました。先ず、大名茶が茶書を通じて広められ、その批判の上に宗旦四天王などの文筆活動となって行きます。 利休の孫に当たる千宗旦(1758-1658)は、京都においてわび茶を再興し、表裏と武者小路の三千家共通の祖となりました。この系譜からは、利休鑽仰の書である『南坊録』がもてはやされ、その後、山田宗徧など宗旦四天王の茶書の刊行をみます。こうして、茶書により茶湯の啓蒙が深まれば深まるほど、茶湯教授者やその組織の需要が高まり、家元制度への前提条件となって行きました。 本展を通し、茶の歴史、ひいては日本の歴史に迫る茶書の面白さが、一人でも多くの方に伝わることを祈念致します。