展覧会 次回展覧会 これまでの展覧会 [終了] 平成15年度企画展 松平不昧とその時代 館蔵 茶書の歴史Ⅳ 2003年4月1日(火)-7月25日(金) 休館日/土曜(但し第四土曜日を除く)、日曜、祝日 開館時間/午前10時〜午後1時、午後2時〜午後4時30分(入館は4時まで) 入館料/300円 会場/齋田記念館 展示室 館蔵品により茶書の歴史を通覧するシリーズのパートⅣでは、松平不昧(1751-1818)を中心に江戸後期の茶湯の状況について考察致します。 江戸中期以降、家元制度や七事式が成立し、遊芸化した茶湯に対する批判の中で、大名数寄者・不昧はその脱却を目指し、茶道具を軸とした新しい茶湯を創造しました。 若くして茶湯の奥義に達した不昧は、当時の茶道界を痛烈に批判しながら名物茶器を収集、新しい名物の定義付けを含む名物目録『古今名物類聚』を1787年から97年にかけて板行し、茶道具の研究を進めました。18世紀は、幕府の経済力が大きく上がったと同時にそれが衰退に向かい、文化が爛熟した時期でしたが、その中にあって不昧の研究は、武家文化としての名物茶湯の伝統を明らかにしたものでした。それは、明治に入ると近代数寄者に継承され、名物自体は後に茶湯を離れ、国家の財産、文化の象徴として日本独自のものとなって行きます。 本展では、不昧とその時代の茶書約50点と共に、公伝来の茶臼「呉竹」を特別展覧致します。江戸後期の多様な茶湯の姿をご感得下さい。