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本草画家 齋田雲岱のつなぐ縁

齋田記念館 秋季企画展

本草画家 齋田雲岱のつなぐ縁

― 大岡雲峰・瀧和亭・春木南湖・谷文晁・岡田閑林 ―

佐竹本三十六歌仙絵巻 切断100年
《特別出品》谷文晁摸写「佐竹本三十六歌仙絵巻」

2019年9月2日(月)-12月20日(金) 

前期:9月2日(月)-10月26日(土) 後期:10月28日(月)-12月20日(金)

*会期中、作品の入替えがございます。
 谷文晁摸写「佐竹本三十六歌仙絵巻」は、順次巻替えを行い、
 全巻を公開いたします。
 上巻前半:9/1(月)-9/28(土)  上巻後半:9/30(月)-10/26(土)
 下巻前半:10/28(月)-11/23(土) 下巻後半:11/25(月)-12/20(金)

休館日/土曜(但し第四土曜9/28、10/26、11/23は開館)、日曜、祝日
開館時間/午前10時〜午後4時30分(入館は4時まで)
入館料/300円 *会期中再度のご来館は、半券の提示で100円引。
会場/齋田記念館 展示室

■主な出品作品

出品リストのダウンロードはこちらから→
本草画家 齋田雲岱のつなぐ縁

《特別出品》

谷文晁摸写「佐竹本三十六歌仙絵巻」

たにぶんちょう   さたけぼんさんじゅうろっかせんえまき

紙本著色・二巻 江戸時代(18~19世紀)

 谷文晁(1763~1840)は、江戸下谷根岸の生まれ。田安徳川家の家臣で、漢詩人としても著名な谷麓谷の子。写山楼、画学斎などと号す。
 狩野派、南蘋派、南画、大和絵の他、西洋画の技法も学んで、八宗兼学と言われる独自の画風を生み、江戸画壇の泰斗となった。多作で山水画・花鳥画をはじめ肖像画も手がけ、松平定信の『集古十種』の挿絵も担当。齋田雲岱の師・大岡雲峰とも極めて親い関係にあった。
 佐竹本三十六歌仙絵巻は、鎌倉時代の作とされ、その名は旧秋田藩主の佐竹氏に伝来したことに因む。原本は、今から100年前の大正8年(1919)に分割され、三十六歌仙と住吉明神の37の断簡となっている。
 当館所蔵の摸写本には、住吉明神の紙背に「谷文晁之写 書明忠写也」の書入れがあり、田安徳川家の「献英楼図書記」「田安府芸堂印」が捺される。本作は、原本に忠実に摸写され、着物の紋様まで丹念に描かれ、原本が今では剥落のために確認できない色や紋様を見ることができる点で、大変貴重な摸写本と言えよう。
本草画家 齋田雲岱のつなぐ縁

大岡雲峰筆「関羽像」

おおおかうんぽう  かんうぞう

絹本著色・一幅 文化6年(1809) 

 大岡雲峰(1765〜1848)は、筑後(今の福岡県)柳川藩家臣の牛田忠光の子として江戸に生まれ、のちに旗本の大岡助誥の養子となった。名は成寛、字は公栗。
 雲峰は、鈴木芙蓉に画を学び、谷文晁とも極めて親い関係にあり(一説に谷文晁門下とも)、山水画や花鳥画を得意とした。はじめ沈南蘋風の花鳥画で一世を風靡し、江戸四谷に住んだことから「四谷南蘋」と呼ばれた。門下に齋田雲岱や関根雲停、瀧和亭等がいる。
 当館には大岡雲峰の画が十数点伝わるが、写意画が多く、精緻な人物画は本作のみ。落款に「己巳仲冬上澣 雲峯大岡成寛拜圖」とあり、45歳の雲峰の代表作といえよう。
 中国の三国時代の武将・関羽は、蜀の劉備に仕え、赤壁の戦いで魏の曹操を破った英雄。後世、軍神や財神として神格化された。本作は、立派な衣を身にまとい払子を手に虎の革を敷いた座に腰かけ、威厳ある姿に描かれる。後ろに控えるのは、関羽の従者・周倉だが、正史『三国志』にはなく、『三国志演義』において初めて登場してくる人物。江戸時代、『三国志演義』は我が国においても広く流行し、関羽像も多く描かれるようになった。
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春木南湖筆「寿老人」

はるき なんこ    じゅろうじん

紙本墨画淡彩・一幅 天保8年(1837)

 春木南湖(1759〜1839)は、伊勢(今の三重県)長島藩士。江戸の生まれで、本姓は結城、名は鯤、字は子魚、南湖と号した。別号に幽石・烟霞釣叟がある。
 伊勢長島五代藩主・増山雪斎に仕え、天明8年(1788)、その命により京坂・長崎を歴遊した。大坂では木村蒹葭堂と交わり、長崎で清人の張秋谷や費晴湖と交流し、日記『西遊日簿』を遺す。山水・花鳥画など文人画を得意として、谷文晁と並び称された。
 寿老人は、中国の宋時代、元祐年間(1086~1093)の人と伝えられる。白髪で長い頭が特徴。日本では七福神の一つに数えられ、長寿を授けるとされる。本作は、南湖晩年の79歳の作。大胆かつ手慣れた筆運びで、落款や印章も大きく、おそらくは求めに応じて即興的に描いたものであろう。
 齋田雲岱は、伊勢長島藩の医官の娘を嫁にもらい、雲岱の博物図譜には増山雪斎の画の写しも見られることから、伊勢長島藩との緊密な繋がりが想定される。本作も南湖から雲岱が直接貰い受けたものであろう。

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